向回路

Last Modified
20091103

2009/10/24(Sat) J.LEAGUE DIVISION1 第30節 (京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場)
京都サンガF.C. 1-1(前半1-1) 大分トリニータ
<得点>
(京都)林丈統
(大分)高橋大輔

 J1リーグ残り5試合にして、現在12位のサンガ。J2降格争いからは後一歩で抜け出せる位置にいながらも、肝心の1勝がなかなか出来ずに、ここ4試合は勝ち星から遠ざかって足踏み状態。
 対する大分トリニータ。現在最下位の18位。前節、首位に清水エスパルスにまさかの逆転勝ちを収めて、史上最速タイでのJ2降格決定は免れた。今日勝っても、明日の結果次第ではJ2降格が決まってしまう。それでも自らの手で終わらせないためにも、今日この試合にかける思いは尋常ではないはず。過去3度のJ2降格を味わっているサンガ。大分の気持ちは痛いほど分かるが、こちらもJ1残留が決まっていない身。ライバルを乗り越えることで、初めて一歩前に進むことが出来るのだ。今期前半戦、大分が15連敗する前に唯一勝ち星を与えてしまったのが、このサンガ。あの時の借りを返すためにも…


 18:04KICK OFF。安藤が怪我、角田が累積警告で出場停止とメンバーが変わったサンガ。まずは落ち着いて試合を進めたかったが、いきなり試合が動く。6分、大分高橋にエリア外から豪快に叩き込まれて失点。直後、柳沢がループでGKを交わしてシュートを放つも、バー。跳ね返りがゴールラインを割っていたような気もするが、判定はノーゴール。ところが12分、李正秀が2枚目の警告を受けてしまい退場。敵陣で相手に足の裏を見せてのタックルは、軽率としか言いようが無い。残り78分を10人で戦うことになってしまった。だがここを救ったのは林。21分、シジクレイのロングボールに絶妙のタイミングで抜け出し、GKとの1vs1を落ち着いて決めてサンガ同点!去年の大宮戦でも、残留を決めるゴールを決めた林。リーグ終盤戦、今日の試合でも値千金のゴールを決めてくれた。
 後半途中から大分はフェルナンジーニョを投入。去年後半戦のサンガを救ってくれたフェルナンジーニョが今度は敵となってサンガゴールに襲い掛かるが、水谷が体を張ってセーブ。直後お互いの健闘をたたえあうかのように抱き合う水谷とフェル… しかし試合はまだ終わっていない。サンガもカウンターからフリーの水本がシュートを放ち、染谷もミドルシュートを放つが、枠には飛ばず。10人対11人の戦いだが、それを感じさせない気迫で試合は進み、タイムアップの笛を迎える。結局1-1のドロー。サンガは勝ち点1を積み上げ、残留へ僅かながら一歩前進。大分はJ2降格が決定となった。


 後が無い大分と一人少ないサンガ。もちろんサンガが勝つチャンスは何度もあったし、それを決めきれなかったのは非常に悔しい。それでも、お互いに死力を尽くしたこの試合内容にはとても満足している。両選手が引き上げた後に、サンガゴール裏から自然と沸き起こった「トーリニータ!」コール、返ってきた「京都サンガ!」コールには、そんな両チーム、そしてサポーターを称えるにふさわしいものだろう。
 さて、天皇杯を挟んで次節は万博でのガンバ大阪戦。雨の万博で2回もJ2降格を迎えているサンガ。その万博でガンバを倒して、J1残留決定、なおかつJ1通算100勝を迎える。これ以上のシナリオがあろうか!!


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