向回路

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20091216

2009/11/28(Sat) J.LEAGUE DIVISION1 第33節 (京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場)
京都サンガF.C. 1-0(前半0-0) 浦和レッズ
<得点>
(京都)中山博貴

 泣いても笑っても今季ホーム最終戦。あと一歩のJ1残留を確定させ、そして足踏みを続けているJ1通算100勝を決めるには、当然のことながら勝つしかない。

 ホーム最終戦の相手は、浦和レッズ。開門数時間前から西京極周辺を埋め尽くす赤い悪魔を尻目に、11:30サンガ先行入場。自分と周りの席を押さえた上で、さて今日のレッズサポの入りは…と12:00開門。バックスタンドアウェイ側はたちまち埋まり出すが、アウェイゴール裏は、どうやら弾幕搬入組を先行して入場させているよう。さすがアウェイでも統率が取れているというか。が、それにしても埋まるのが遅い。なにやらアウェイ入場門はかなりしていたようで、開門から1時間たっても、入場待機列が解消されていなかったという。まあこんなことが起きるのもレッズ戦くらいなのが 悲しいところだが、アウェイの洗礼ということでひとつ許してやって欲しい。


 14:03 KICK OFF。最初にチャンスを掴んだのはサンガ。染谷のスルーパスに柳沢が抜けだそうとするが、エリア内で闘莉王に倒されてしまう。が、これはノーホイッスル。続くディエゴのシュートはGK正面。しかしその後はレッズにボールを繋がれる展開となり、ゴール前では高原に決定的シュートを2発打たれてしまうが、ゴールを許すことなく前半を終える。
 勝負の後半13分、林に代えて中山博貴を投入。今季前半は全くと言っていいほど出番が無かった中山。だが徐々にチャンスを掴み、ここ最近はスタメンで出場することも多くなってきた。その中山が今日は大仕事をやってのけた。中央ディエゴが右サイドにボールを振り、駆け上がってきた染谷がダイレクトでクロスを上げる。ゴール前高く飛び上がった柳沢をボールは超えていくが、その裏に詰めていたのは中山。26分、中山のダイビングヘッド、今季初ゴールでついにサンガ先制! だが試合はまだ20分近くある。ほぼサンドバック状態でレッズに攻め立てられるが、ゴールは割らせない。そしてロスタイム、ディエゴに代えてシジクレイ投入。そしてタイムアップ。8試合ぶりの勝ち点3でJ1残留が確定、そしてついにJ1通算100勝達成となった!


 1996年にJリーグ昇格してから、14シーズン目。J1としては10年目で掴んだ通算100勝。スタートとなった初勝利は、1996年9月7日、奇しくも京都全く同じ西京極での浦和レッズ戦。レッズに始まり、レッズに至った100勝という旅路。終わった今だからこそ言えることかもしれないが、運命はあるのかもしれない。
 そしてやっと決めることが出来たJ1残留。2007年の入替戦では秋田、2008年にJ1残留決定の大宮戦では森岡、そして今日の浦和戦ではシジクレイ。引退する、あるいはサンガを去るベテラン選手をロスタイムに投入して、逃げきることが出来た。試合当日は、まだシジクレイの戦力外は発表されておらず、試合後はシジクレイリードでバンザイ×5。夏の山形戦、サンガのために涙してくれたシジクレイ。今までありがとう!



 2009ホーム最終戦のファイナルセレモニーは、社長挨拶から。
 「(2部制以降)サンガ史上初、3年連続でJ1の舞台で戦うことが出来るようになった」
 それ自体は非常に喜ばしいことなのだが、まあそれ以外で何か進歩したかというと、特に思いつかないのもこれまた事実。
 今年は大剛、柳沢を始めとして主力の怪我離脱が多く、当初目標としていたはずのサイドバックの積極的な攻撃参加というスタイルをあっさりとあきらめ、去年同様しっかり守ってのカウンターという戦術に落ち着いてしまった。それでも去年は柳沢&フェルナンジーニョでなんとか出来ていた部分はあったが、その役割をディエゴに求めるのは無理な話。前半戦こそ、「ホームで無敵」サンガだったが、夏場を過ぎるとその姿もどこへやら。9月にはJ1通算99勝と迫りながら、100勝を達成できたのは、11月末。良くも悪くもサンガらしいというか…
 そしてシーズン途中でのパウリーニョ退団劇。怪我明けでコンディションが戻りきっていなかったのか、はたまたチーム戦術に合わなくなったのか。直前までファン感イベントで笑顔を振りまいていたパウリーニョの突然の退団には、ほとんど納得のいく説明が無かった。だが、今年のJ1での戦いは、パウリーニョの活躍が在ってこそのもの。そんなパウへの感謝と、抗議の気持ちを込めて、「パウリーニョ!オレ!」

 そんなシーズンも終わり、シジクレイ・林の戦力外、手島の引退が決まり、佐藤勇人は退団、さらに風の噂では李正秀あたりにも移籍の噂が。

 「選手は移籍出来るが、サポーターは移籍出来ない」

 来年こそは、上を向いた一年を過ごすことが出来ますように…


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