向回路

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20100925

2010/09/05(Sun) 第90回 天皇杯全日本サッカー選手権大会 2回戦 (京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場)
京都サンガF.C. 3-2(前後半1-1、延長2-1) 佐川印刷SC
<得点>
(京都)水本裕貴、ディエゴ、角田誠
(佐川印刷)塩沢勝吾、葛島崇繕

 天皇杯も第90回を迎える。サンガが優勝した第82回大会から8年。天皇杯の大会方式も年々微調整が加えられてきたが、今年も微妙な変化が。FIFAワールドカップ開催の影響で、Jリーグの日程が大きく後ろにずれ込み、なおかつ各都道府県の代表が出揃う時期が8月末ということもあり、1回戦、2回戦の日程に大きな影響が出ることとなった。例を挙げると、京都府代表決定戦が8/28(土)、1回戦が1週間も経たない9/3(金)、そしてJクラブが登場する2回戦はなんと中1日の9/5(日)。これでは、各都道府県大会を勝ち抜いてきた代表クラブにはあんまりな日程では無いだろうか。その影響を受け、大会プログラム(1・2回戦用)には、出場チームが未定のまま作成された、あまりにもお粗末な仕上がり。早い段階で敗退してしまうことが多い町クラブにとって、プログラムは出場の証になるはずだろうが…
 さて、ここ西京極で行なわれた1回戦はというと、京都府代表 佐川印刷SC vs 奈良県代表 奈良クラブ。運良く会社の休みが取れたので、金曜日ながら観戦したが、印刷は国体予選決勝からガラリとメンバーを替えてきており、あからさまに主力を温存してきた。それでも奈良クラブに3-1と完勝。我らがサンガの待つ2回戦へとコマを進めた。こうして近場のクラブ同士が対戦してしまうことになったのは、どう考えても日程の都合。まあ、公式戦で近場のプロvsアマチュアが対戦することは滅多に無いので、貴重な場と言えばそうなのだが。そういえば、期待していた印刷一人サポ氏は、1回戦2回戦ともに欠席の模様。あのハイトーンボーカルが聴けなくて残念(今日は別の一人サポが来ていたが)。

 そして今日、2回戦。ユニフォームの正副など、どう考えても京都サンガのホーム扱いなのだが、後ろの電光掲示板は「佐川印刷SC vs 京都サンガF.C.」と逆転表示。それもそのはず、西京極ではゴール裏の収容人数などの問題で、1997年からサンガゴール裏はメインスタンドから見て右と、一般的な配置と逆となっている。このため、「左vs右」表記となる天皇杯ではこうなってしまうようだ。同じような自称が起こっているのは、ホームズのヴィッセル神戸と、新装開店金鳥スタのセレッソ大阪。関西クラブが全てなのは、偶然?


 秋田体制化での初勝利を目指し、18:00 KICK OFF。サンガは、ボランチでチエゴが久々の先発。先週名古屋戦での途中出場でいいパフォーマンスを見せてくれたチエゴ。この試合にかけるところもあっただろうが、その気合いは完全に空回り。ミス多発で27分には早くも角田と交代。後に分かったことだが、この交代がショックで練習を休んでいるとか・・・ そうこうしている間に、印刷のCKの折り返しから、最後はフリーの塩沢にヘディングシュートを許し、先制を許してしまう。かなり険悪な雰囲気の漂う西京極だったが、31分にディエゴのFKから水本が流し込んでひとまず同点に。
 後半、金成勇や加藤弘堅とフレッシュな選手を投入して攻勢に出るが、たびたび印刷のカウンターに晒される。幸運だったのは、印刷のエース、昨年JFLの得点王の塩沢が負傷のためか前半で退いていたこと。塩沢がまだプレイしていれば、決勝点を奪われていたかもしれなかった。結局、1-1のまま全後半終了。延長戦に突入となった。
 ノックアウト方式の天皇杯ならではの延長戦。選手・スタッフ一丸となって円陣を組んで気合いを入れなおしたはずが、延長2分、見事なカウンターからまたもや失点。しかしその後はさすがに地力が勝ったか、12分に柳沢のパスを受けたディエゴが決めて2-2、前半アディショナルタイムには再びディエゴのFKから角田が頭で合わせて3-2。だがここで終わらないのが今のサンガ。延長後半2分には安藤が2枚目のイエローで退場処分。どこまでも難産だった秋田監督初勝利は、120分の死闘でようやく手にすることが出来た。


 久々の勝利に沸き返る西京極…ではさすがになく、サポーターも疲労と安堵から座り込む人も多かった。ゴール裏での選手挨拶も、バンザイパフォーマンスや拡声器コメントも無し。まあそんな気分じゃなかったでしょう。アマチュア相手にこの状態では。
 とはいえ、ようやく長いトンネルから抜け出したサンガ。この際、きっかけは何でもいい。この勝利が来週の神戸戦に繋がることを期待しよう。

 次回天皇杯は10月。再び西京極で、対戦相手はジェフ千葉となった。ジェフにはサンガ昨年度キャプテンの元7番氏が… 今のサンガにどういったビジョンを感じているのだろうか。


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