向回路

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20101004

2010/09/11(Sat) J.LEAGUE DIVISION1 第22節 (京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場)
京都サンガF.C. 3-0(前半1-0) ヴィッセル神戸
<得点>
(京都)ドゥトラ、ディエゴ、渡邉大剛

 試合開始2時間前のスタメン発表。インターネット速報サイトやサンガメルマガの一番上にあった名前、「GK 守田」。一瞬我が目を疑った。ここ数試合ベンチに入っていたとはいえ、高卒2年目の若手GKをここで起用するとは。監督交代も結果として全く効果が無かったサンガにとって、これは正に最後のカンフル剤。守田の頑張りに期待しようじゃないか…

 対する神戸は、FW大久保が怪我でリタイア中。サンガと同じく降格の危機にあるが、それ以上に「関西Jバトル」、開幕戦の借りを返すためにも負けるわけにはいかない。


 18:04、KICK OFF。32分、ディエゴのFKのこぼれ球をドゥトラが押し込んで、今日はサンガ先制。その直後、今度はサンガゴール前のポポのFK。初先発の守田に訪れたこのピンチを横っ飛びでスーパーセーブ。その後のCKも抜群の反応を見せて失点は許さない。守田を抜擢した監督の判断、これは確かだった。攻守のキーマンがビッグプレイを見せた前半、1-0でサンガリード。
 後半は思わぬ方向に試合が動く。55分に途中出場の柳沢。ここ数試合ベンチスタートだが、後半相手がバテてきた時にこそ真価を発揮する柳沢の動き。今日は正にそんなプレイの連続だった。まずは出場直後の59分。右サイドを突破するが、これに神戸松岡と交錯。柳沢起き上がったところをさらに足で引っ掛けられるがこれを何とか交わすものの、さらにGK榎本に倒されてプレイストップ。エリア外でのGKのファール、これは榎本一発退場かと思いきや、警告止まり。しかしその前の松岡のプレイに対して2枚目の警告が出されて退場処分。その20分後、全く同じ形で右サイドを駆け抜ける柳沢に、またもやGK榎本が突っ込む。これはどうしようもない。榎本も2枚目警告で退場。交代枠3人を使い果たしていた神戸は、急遽DFの河本がGKとしてプレイすることに。11人vs9人、さらに急造GK。大きくサンガに試合が傾いてきた。だがスコアはまだ1-0。当然のようにボールを支配するサンガだが、何を怖がっているのかゴール前にほとんど攻めあがってこれない。逆に神戸のカウンターで危ない場面を作られてしまう。だがそれでも、アディショナルタイム+1分、中村充孝のパスをフリーで受けたディエゴがシュート。一度は急造GKに弾かれるが、なんとか押し込んでようやく追加点。感極まったのか、ディエゴの目には熱いものが… さらに+7分、神戸CKに対して2-0というスコアなのに前線に上がってしまった急造GK河本。そのCKからのボールをカットしたサンガ、前線に残っていた柳沢がDFを背負いながら反転してラストパス。それを受けた渡邉大剛。ドリブルで独走、無人のゴールに3点目を挙げる。ゴールに向かう大剛を岡田主審、神戸DF&GKが追いかける姿、そしてその脇のサンガベンチから控え選手がピッチ脇に飛び出してくる光景は、正にこの試合のハイライトだった。そしてタイムアップの笛。3-0というスコアだったが、内容としては辛勝だろうか。それでも、第4節のジュビロ磐田戦以来18試合ぶりの勝利。1996年に並ぶ、17試合勝ち無しという不名誉な記録を作ってしまったが、最下位からも脱出し、ようやく長いトンネルを抜け出すことが出来た。


 久々の勝利のバンザイは、特定の選手がリードする形ではなく、選手全員で手を繋いでバンザイ×5!この勝利を待ち望んでいたのは、もちろんサポーターだけでなく選手も同じ思いのはず。トラメガ挨拶に来た柳沢も本当に嬉しそうだったが、「厳しい状況は全く変わらない」。その通り。

J1残留ラインまであと勝ち点差7。残り12試合、このまま終わってたまるか・・・


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