向回路

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20101222

2010/12/04(Sat) J.LEAGUE DIVISION1 第34節 (京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場)
京都サンガF.C. 2-0(前半1-0) FC東京
<得点>
(京都)ドゥトラ、ディエゴ

 J2降格が決まってから4試合目。力なく7連敗で迎えた今日は2010シーズンの最終戦。もう降格は決まってしまったので、いまさらどうこう言う気はあまりない。とにかく今日この一戦をプロとして戦い抜いてくれれば、それでいい…

 今日の対戦相手は残り1つとなったJ1残留の椅子をヴィッセル神戸と争うFC東京。神戸の結果に関係なく、FC東京が勝てば文句なしの残留となるが、負けた場合は神戸の逆転残留もあり得る展開。その運命をすでにJ2降格が決まったサンガが握っているとは。これも日程くんのイタズラか。
 東京から乗り込んできたサポーターはおよそ3,000人。一部ガラが悪いとは聞いていたが、スタジアム外で集会で気勢を上げ、花火を打ち上げて大騒ぎしてサンガサポとモメるその姿を目の当たりにすると、もう負けるわけにはいかない。アウェイで勝手にウェーブを始めて、それがバックスタンド真ん中で立ち消えになるとブーイングってどうよ!?

 さて、Jリーグ特命PR部というのがありまして。
 その女子マネージャー、足立梨花ことあだっちーが、J全37クラブのホームスタジアムを訪問する!というミッションもありまして。その最終訪問地が、我らが西京極なのでした。
 訪問レポートは以下のブログに
 →http://ameblo.jp/rika-adachi/entry-10727647797.html
 「あだっちーがフレンズスクエアにいるよー、名刺(スタジアム限定トレカ)配ってるよー」
 とサポ仲間さんに教えてもらってフレンズスクエアに駆けつけると、新スタ建設署名ブースにいた!生あだっちーだ!
 「署名してくださいー、写真撮る人は署名してからにしてくださいー」
 はいはーい、署名しまーす!
 んで2ショット写真撮ってもらってカードもゲット! 試合前から幸先がいい。


 前節の山形戦でJ1通算100試合出場となったGK平井への花束贈呈を経て、15:32KICK OFF。残留へのプレッシャーか、動きの固いFC東京に対して攻めるサンガ。34分には中村太亮のクロスにドゥトラのヘッドでサンガ先制ゴール! ユニフォームを振り回して喜ぶドゥトラにイエローカードはご愛嬌だが、久々のゴールに盛り上がる西京極。途中神戸が浦和をリードとの報もあり、さらに楽しくなってくる。
 後半、ロングボールを放りこんでくるFC東京の前に立ちはだかったのは郭泰輝。ことごとく跳ね返す姿は非常に頼もしく、シュートを打たれてもGK守田の好セーブで失点は許さない。73分、柳沢が西野と交代でピッチを後にする。ピッチに向かって、スタンドに向かって礼をするその姿、サンガの柳沢としての最後の姿だった… 試合時間も残り僅か、87分に西野がまさかの一発退場で数的不利になるが、直後GK守田のボールスローに抜けだすドゥトラ。独走でペナルティエリアに持ち込み、PKゲット。これをディエゴが決めて勝負あり。2-0の完勝でFC東京をJ2に叩き落し、2010シーズン最後の意地を見せてくれた。



 FC東京のチャントにかき消されがちの今井社長の挨拶は、当然ブーイングでお出迎え。とはいえ、まだ落ち着いた気持ちでファイナルセレモニーを迎えることが出来たのも、今日の勝利のおかげだろう。
 「本当に京都に来て良かったと、今日あらためて思いました。またここに来ることがあったら、思いっきりブーイングしてください」非常の戦力外通告だったが、前を向く柳沢には心から拍手を贈りたい。3年間で21ゴール。J1通算100ゴールなど、柳沢がサンガに残したものは大きい。この財産を若い選手たちが受け取って、育ててくれれば…
 秋田監督の監督としてのスキルには、残念ながら疑問を持たざるを得ない結果だったが、相変わらずの監督交代劇で外れクジを引かされた秋田監督にも酷なものがあっただろう。おそらく今期でサンガからは退団。素晴らしいキャリアの持ち主なだけに、もっとコーチで下積みを積んでからの監督デビューとなって欲しかった。残念この上ない。

 4勝7分23敗。リーグ戦での勝ちゲームはわずか4試合しか見れなかったが、少ないだけ合ってそのいずれも思い出深いものがある。
 角田無双で初勝利の仙台戦。中山博貴の決勝ゴールがスローモーションに見えた、ヤマハ初勝利の磐田戦。相手が2人退場となるも、長いトンネルから抜けだした神戸戦。そして今日のFC東京戦。そのいずれもスタジアムで生で見ることが出来たのは幸せだった。
 ナビスコカップでは、決勝トーナメントまであと僅かだった。それでも公式戦3連勝と波に乗り、「いいとも!」で盛り上がったのはいい思い出。これが少しでもリーグ戦に活かせていれば、と思うが、この一時の好調さがW杯中断期間中に補強ゼロに繋がるのかと思うと、終わった話だがやるせない。

 もちろん、このJ2降格でこれまで数年で何とか築いてきたものが崩れ去ったのは事実。もう一度イチから立ち上がるために、2011シーズンは新生サンガ元年となってくれることを祈るばかり。


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