向回路

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20110611

2011/06/05(Sun) J.LEAGUE DIVISION2 第15節 (とりぎんバードスタジアム)
ガイナーレ鳥取 2-1(前半1-0) 京都サンガF.C.
<得点>
(鳥取)実信憲明、小井手翔太
(京都)久保裕也

 今期一番楽しみなアウェイ、鳥取戦がやってきた。
 自身、2年前まで鳥取で2年間過ごしており、当時JFLだったガイナーレ鳥取の苦闘を目の前で見てきた。2008・2009年を共に僅かのところでJ2昇格を逃し、縮小運営を強いられながらも「強小」をスローガンに取り組んだ2年目の2010年、ダントツの成績でようやくJ2昇格を掴みとった。JFL当時から残っている選手は少ないが、実信や吉野、尾崎に小井手など、自分が見守ってきた選手もまだ在籍している。そして現キャプテンは以前サンガに在籍していた美尾敦。
 こうして少なからぬ縁を感じる鳥取。だからこそ、負けるわけにはいかない。

 関西から鳥取までは、特急スーパーはくとを始め、日本交通高速バスが多数運行されており、まだ鳥取自動車道は全通していないものの、梅田-鳥取のバスはついに3時間を切った。以前は4時間近くかかっていたことを思うと、隔世の感がある。ガイナーレ鳥取のホームスタジアム、とりぎんバードスタジアム(旧:鳥取市営サッカー場バードスタジアム)へは、鳥取駅からシャトルバスで約15分。スタジアムサブグランドは有料駐車場としてチケットが事前販売されているが、もちろん台数には限りがあり、近くの河原や企業駐車場が解放され、そこからのシャトルバスが運行されているが、このシャトルバス、驚くことにすべて無料。たしかに周りの田んぼに止められると大迷惑になるんだろうけど、予算は大丈夫なのだろうか。
 さて、サンガは一時期鳥取でホームゲームを開催していた時期がある。バードスタジアムというサッカー専用スタジアムをもつものの、Jリーグクラブを持たない鳥取県サッカー協会の誘致ということらしいが、Jリーグ昇格前の1995年から2002年まで8年間、毎年必ず鳥取巡業があった。あまり勝率がよろしくないのが残念だが… 今日は実に9年ぶりの鳥取での試合となる。

※京都パープルサンガ 鳥取ホームゲーム
 1995.8.20 vsコスモ石油 ○4-1
 1996.5.18 vs名古屋 ●2-3
 1997.7.30 vsG大阪 ○3-2
 1998.9.15 vs磐田 ●2-3
 1999.5.8 vs広島 ●0-4
 2000.7.8 vs横浜M ●1-3
 2001.6.16 vs大宮 ●1-3
(2002.8.26 vsエクアドル代表 △1-1)
 2002.8.17 vs仙台 ○2-1

 スタジアム入りしたのは開門30分前の10:30頃。アウェイゲートに向かうため、バックスタンド方面に向かうと、そこには一面の屋台村が。当然鳥取がJ2に昇格してから初めてのとりスタになるが、JFL当時はメインスタンド入口でほそぼそとあるくらいだった食環境が大幅改善。定番の大山ハムにモサエビバーガーに梨ステーキ丼などなど、目移りするほどの屋台にお腹も満足。
 11時開門。これまではメインスタンドでしか見たことがなかったので、初アウェイゴール裏。専用スタジアムだけあって、当然のようにピッチまでの距離はかなり近い(ヤマハほどではないが)が、如何せんゴール裏の奥行きが狭く、ホーム・アウェイ共に横長で応援することとなる。京都からは自己解決組に加えて後援会バスにサポーター有志バスなど、かなりの人数のサポーター。声出しサポの数では当然のように鳥取を圧倒、久々に「アウェイジャック」をすることが出来た。さあ、本番の試合でもアウェイ・京都の力を見せてやれ!


 13:03KICK OFF。今期の鳥取は、既に2勝を挙げておりサンガより順位は上だが、ホームでは未勝利。ホーム初勝利を求めて出だしから鋭い動きの鳥取。最終ラインが高く、サンガもチャンスはつくるもののパスミスなど精度が低く得点には至らず。そして前半終了間際、美尾の連続CKからこぼれ球を実信にミドルシュートを叩き込まれて先制を許す。
 後半、3度ほど中山がDFラインの裏へ抜け出し、ビッグチャンスを作るが、62分のチャンスではラストパスがディエゴと僅かに合わない。ドリンクボトルを蹴り飛ばすディエゴ… そして81分、染谷のパスミスを奪われ、小井手にループシュートを決められて万事休す。アディショナルタイムにCKから久保のヘディングシュートで1点を返すが、時既に遅すぎ。1-2で敗戦、3連敗で鳥取にホーム初勝利を献上してしまった。


 細かいパスを繋いで崩すはずが、相変わらず横にパスを繋いでボールを下げ、前に出たと思えばパスミスでピンチを迎える。そんな停滞した流れに動きがあったのは、ディエゴに変わって伊藤優汰が投入されてから。もちろん途中出場というところを差っ引いて評価する必要はあるが、全力で走り、全力でチェイスする姿は、久々にサンガで「また観たくなるサッカー」を感じることが出来た。
 じゃあ他の選手はどうだ。もちろん全員とは言わないが、走らない選手はもう見たくない。こんな試合を見続けるのは、正直しんどい。
 久々に選手挨拶で最前列で叫んでしまった。大木監督、このチームをどうするつもりですか。理想を追い求める前に、身の丈に合ったサッカーをして欲しいと思うのですが。

 スタジアムを後にする前、クールダウン中の美尾が参加ゴール裏前に。トレードマークの前歯も変わらず、笑顔で挨拶する美尾ちゃん。彼の笑顔に癒されて鳥取を後にした。
 現在サンガ、19位。また来年、鳥取…


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