向回路

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20111223

2011/12/17(Sat) 第91回 天皇杯全日本サッカー選手権大会 4回戦 (香川県立丸亀競技場)
鹿島アントラーズ 0-1(前半0-0) 京都サンガF.C.
<得点>
(京都)宮吉拓実

 4回戦まで駒を進めた天皇杯。J2リーグが終了した12月中旬だが、まだ応援するチームが勝ち残っていることが何より嬉しい。対戦相手は2003年元旦決勝の相手、鹿島アントラーズ。

 今日の会場は、JFLカマタマーレ讃岐のホームスタジアム、香川県立丸亀競技場。カシマスタジアムは改修工事中、西京極はラグビーの試合が組まれていることが影響したとの噂だが、まあ地方スタジアムに飛ばされるのも天皇杯の醍醐味だろう。事実、初めてのスタジアムに出かけるのは楽しいものだ。今回はサポーター仲間での車遠征。阪神高速・明石海峡大橋を経由しての四国入りは5月の徳島遠征以来。
 阪神高速が渋滞していたこともあり、丸亀に着いたのは試合開始30分前で、選手アップも開始していた。二層構造のメインスタンドに書けられた大屋根は、どことなくカシマスタジアムを思わせる。両ゴール裏は芝生席だが、収容人員は30,099人。四国最大のスタジアムだ。
 天皇杯プログラムは、1回戦〜3回戦用と4回戦〜決勝用の2分冊。〜決勝用には、勝ち上がったチームの紹介ページがが見開きで組まれており、これも勝ち上がったチームの特権。サンガがここに乗るのは、分冊化以降初めてだ。巻末には歴代決勝戦のメンバー表も掲載されている。2003年元旦決勝、鹿島アントラーズvs京都パープルサンガ。当時の出場メンバーで今日も出場するのは、鹿島が曽ヶ端、青木、小笠原。サンガは無し。それだけサンガは世代交代が進んでいる…のか入れ替わりが激しすぎるのか。


 準々決勝をかけ、13:00KICK OFF。試合開始早々に攻め込んできたのは鹿島。サンガが一度もボールに触れることのないまま、あわやというシュートを打たれてしまう。さすがにJ1の常勝チーム、ボールを受けてからのスピードが段違い。元々足の遅い秋本が何度も芝に足をとられるなど不安な立ち上がりだったが、GK水谷を中心にゴールを割らせない。対するサンガも工藤から宮吉の強烈ボレーシュート、中村充孝の角度のない所からシュートを放つが、いずれもGK曽ヶ端に弾かれてしまう。
 0-0で迎えた後半、スコアを動かしたのはサンガだった。鹿島CKのクリアボールを曽ヶ端が再び大きく蹴り込む。しかしこれをカットすると、チョンウヨンが枚数の少ない鹿島DFの間へスルーパス。これがトップスピードで抜け出す宮吉の足元にピタリ。そのまま宮吉が持ち込んで右足シュート!いよいよ鹿島ゴールをこじ開けたサンガ、時間にして59分。残る30分はサンガ・鹿島とお互いに打ち合いとなるが、立ちはだかるのはGK水谷。気迫のセーブで無失点。攻めても得点こそ奪えなかったが最後まで運動量が落ちることもない。足がつった宮吉・中村充孝に代わって投入されたのは、駒井と戦力外通告を受けている加藤弘堅。決して鹿島相手に怯むことなく、サンガのサッカーを貫き通してタイムアップ。1-0で鹿島を下して準々決勝進出となった!


 今期で退任となる鹿島オリヴェイラ監督に「今シーズンの中で、Jリーグ、あるいは他の大会でも、これほど相手がウチを上回ることは全くなかった」と言わしめた今日のサンガ。今やお家芸となった狭いスペースでパスを回して局面を打開するサッカーが見事にハマった。さすがに夏場にこのサッカーを続けるのは厳しいかもしれないが、今は冬。大木サッカーが一番花開く時期なのかもしれない。
 準決勝は翌週、クリスマスイブに等々力競技場で湘南ベルマーレと。湘南も4回戦で川崎フロンターレを倒しての準決勝進出。J2リーグ戦ではサンガが1-0で2連勝を飾っているが、リーグと天皇杯は全くの別物。特に今日の試合は“格上の鹿島”相手という構図だったが、湘南戦にはそれが当てはまらない。試合まで1週間、どのように大木監督がチームを仕上げていくのか。楽しみだ。

 何にしても、久々の準々決勝。大いに楽しもう。そうすれば国立への道は開けてくるはずだ!


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