向回路

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20111228

2011/12/24(Sat) 第91回 天皇杯全日本サッカー選手権大会 準々決勝 (等々力陸上競技場)
湘南ベルマーレ 0-1(前半0-1) 京都サンガF.C.
<得点>
(京都)ドゥトラ

 天皇杯も準々決勝まで登ってきた。ベスト8進出は2002シーズン以来9年ぶり。過去には1994年(準々決勝でガンバ大阪に敗戦)、1996年(準々決勝でガンバ大阪に敗戦)と共に準々決勝で敗れている(もちろん2002シーズンは優勝だが)。ここで勝てば一つ目の国立…
 対戦相手は同じくJ2の湘南ベルマーレ。震災の影響でJ2リーグ戦では中2日での連戦となったが、アウェイ・ホーム共に1-0でサンガが勝利を収めている。しかし、いずれも拮抗した展開の中で掴んだ勝利。J2最終順位こそサンガ7位、湘南14位だが、“格上”鹿島戦と異なり、お互いに手の内を知り尽くした相手だけに、今日の試合の方がやりにくいだろう。湘南反町監督も退任が決まっており、FW田原を始め退団が決まってる選手も多い。だが、4回戦ではオリヴェイラ監督退任の鹿島を下しているサンガ、情けは無用だ。今日のサンガスタメンは4回戦鹿島戦と同じメンバー。

 会場は等々力陸上競技場。もちろん川崎フロンターレのホームスタジアムだが、4回戦で川崎を湘南が下したため、ホーム側に陣取るのは湘南サポーター。過去何度か川崎のホームゲームで訪れたことがあるが、さすがに天皇杯。スタジアム外の売店類は一切無く、バス停からスタジアム正面までの一本道もがらんどう、該当に掲げられたフロンタくんのフラッグのみがはためく。入場者数も4,251人と準々決勝にしては少し寂しい。


 15:04 KICK OFF。これまでと同じく、細かいパスワークで湘南の網をかいくぐる。10分、工藤のパスに宮吉が合わせた所はGKの交錯してしまうが、序盤の流れをつかんだのはサンガ。しかし徐々に湘南もサイドチェンジを繰り返してペースを取り戻していく。先制点がキーとなる展開の中、スコアを動かしたのはサンガ。40分、宮吉と工藤が獲得したCK、チョンウヨンの正確なキックを秋本が折返したところに足を伸ばしたのはドゥトラ。混戦の中から泥臭く押し込んむ!ドゥトラのサムライパフォーマンスも飛び出してサンガ先制!
 後半サンガは65分に中村充孝から宮吉の折返しにドゥトラのシュートはGK正面、こぼれ球を再び宮吉が頭で狙うがこれはゴール僅か上。しかし決定機と言えるものはこのワンチャンスのみ。湘南の猛攻に耐える時間が続くが、サンガゴールに立ちはだかるのはGK水谷。湘南FW臼井との1vs1を右足で止めると、75分にはビッグセーブ2連発が飛び出す。湘南CKの流れで上げられたクロスボール、ヘディングシュートは確実に枠を捉えていたが、左手一本で弾く。ゴールポストに当たった跳ね返りを再び押し込まれるが、これもラインギリギリ左手で掻き出す。勝利を確信したかのように飛び上がって喜び、サポーターのチャントに応える水谷。アディショナルタイム、湘南ミドルシュートがゴールポスト角を叩く。乾いた音が響いた瞬間、試合終了の笛!J2対決を制して準決勝へ駒を進めたのは京都サンガ!


 試合終了その瞬間、水谷がゴール裏に全速力で駆けて来てガッツポーズ。「応援してくれるサポーターのために」と公言する水谷。一時期はサポーターとの対立もあったが、アウェイ岐阜戦での腹を割った話し合いから一転、ハイパフォーマンスで応えてくれる。チームではベテランの水谷だが、若い選手が多いチームでこういう存在は貴重だ。
 準決勝の相手は、名古屋グランパスをPK戦で下した横浜F・マリノス。累積警告でチョンウヨンが出場停止なのは痛いが、その代わりが予想されるのは加藤弘堅。今期限りでサンガを去る選手に最高の舞台が用意された。まずは1つ目の国立。サンガのサッカーを貫き、元日FINALへの切符を手にしよう!
 メリークリスマス!!



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