向回路

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20121010

2012/10/07(Sun) J.LEAGUE DIVISION2 第37節 (栃木県グリーンスタジアム)
栃木SC 1-3(前半0-2) 京都サンガF.C.
<得点>
(栃木)杉本真
(京都)内藤洋平、宮吉拓実

 昨年度の栃木アウェイは、震災後初の関東遠征。昼間の駅の消灯はもちろんのこと、鳴りを潜めるネオンサインに、関西人の自身として、初めてこの震災を体感した。
 あれから1年半。東京転勤となり、会社は夏季の節電で始業時間が早まり、昼休憩の時間も後ろにずれるといった影響から、関電エリアから東電エリアに移ったことにより当然のことながら家庭の電気代が跳ね上がる。

 そして再びやってきた今年の栃木遠征は、今シーズンリーグ戦では最後の関東アウェイ。10月は例年鉄道の日記念の乗り放題きっぷが発売されるため、今回もそれを使って、と計画していたが、今年から仕様が連続した3日間有効に変更されている。これでは使えない。あれこれ考えた結果、休日おでかけパス(\2,600)+自治医大駅〜宇都宮駅の往復(\320×2)を活用することに。これでも十分普通乗車券の往復よりは安い。
 その休日おでかけパスの通用エリアには、両毛線の一部区間が含まれているため、行きたかった岩舟駅へ行って見ることに。そう、映画「秒速5センチメートル」の舞台。偶然にも?今住んでいる小田急線沿線が登場人物たちが小学校〜中学校時代を過ごした舞台。第1話「桜花抄」で主人公がヒロインに会うために辿った「豪徳寺駅〜岩舟駅」の足跡をたどる旅に出発!
 劇中と同じ、豪徳寺駅を出発。映画では雪が降る中だったが、今日は冷たい雨。新宿駅からは埼京線で大宮駅まで。劇中と同じ205系に乗るはずが、みどりの窓口で休日おでかけパスを買うのに時間がかかってしまったせいで、りんかい線車両の快速に乗車。大宮駅からは宇都宮線に乗り換えるが、115系は昔話。快速ラビットE231系で小山駅へ飛ばす。小山でしばし待ち、両毛線。劇中は豪雪抑止をくらいまくるが、さすがに今日は定刻で岩舟駅に到着。駅舎は改装で事務室が撤去され無人駅になっているが、モデルとなった当時の面影も随所に残す。うん、また映画見たくなった。


 さて、話題をサッカーに戻す。前節の徳島戦が台風で延期となり、2週間の間隔が開いてしまったサンガ。今日の栃木戦を終えると、天皇杯を挟んでホーム2連戦→アウェイ3連戦→最終戦と試合が続く。特に天皇杯と延期となった徳島戦が平日に設定されていることから、過密日程が心配される。とはいえ、最近は水曜日に練習試合が組まれることも多く、これで“疲労”なんて言ってたらプロとしてやっていけない。逆に試合感覚が詰まっている分、勢いに乗って突き進むことが出来る。それよりも今日2週間開くことによる“試合勘”というものも心配だが…
 栃木県グリーンスタジアム。昨年はホームとアウェイが分離されており、アウェイ側からはホーム側の屋台村やイベントブースに立ち寄ることが出来なかった。そのせいで冷めた一枚岩チキンを食べさせられる羽目になったのだが。しかし今年はそれも解消。熱々のチキンに名物宇都宮餃子も。お腹が鳴るが、「名物(ウナギ)を試合前に食べると負ける=試合終了まで我慢したらヤハマ初勝利」という磐田ジンクスがあるのだ。我慢我慢…
 ホーム側のイベントブースにも足を伸ばすと、NTT東日本のFLET'S光メンバーズクラブ会員限定の抽選会。予めチェックしていたので、事前登録のクーポンを提出。ガラガラを回して…順当にクリアファイル、しかもFLET'S柄。こういう時はクラブグッズじゃないのかなあ。他にはアイスホッケーやバスケのブースにマスコットがうろうろと。バスケも全国リーグが複数あり、どうもややこしい。

 新しくなったオーロラビジョンに歌詞が映された栃木県民の歌を聞き、13:03KICK OFF。心配していた“試合勘”が現実のものとなってしまったのか、動きが硬いサンガ。3バック、特に黄大城の右サイドが執拗に狙われ、先制点もそのサイドから突破を許し、一度はGK水谷が弾くものの、こぼれ球を打ち込まれてのもの。サンガの見せ場はオフサイドになってしまった黄大城のシュートくらいで、前半は負けゲームといっていい出来だった。そんな中、どうも不安定なジャッジを見せていた主審に栃木松田監督が退席を命じられる。これも一つのポイントになったか。
 後半、3バックを4バックに代えてサイドに落ち着きを取り戻し、今日は機能しなかったサヌに代わって宮吉が入ったあたりから試合が動き出す。クリアボールを追った宮吉、栃木DF3人相手にうまく体を入れてファール獲得。ペナルティエリア外ギリギリの位置での直接FK。さすがに距離が近すぎるか…と思われたFKを直接叩き込んだのは、これも途中出場の内藤。日頃から居残りFKトレーニングをしていたという内藤。練習がモノを言うとはまさにこのことか。68分にサンガど同点に追いつく。その6分後、中村充孝とのワンツーで右サイドを突破した安藤のクロスに宮吉が左足一本で合わせるビューティフルゴール!あっという間に試合をひっくり返したサンガ。試合終了直前には内藤がGKとの1vs1を外してしまうが、直後に2枚目の警告で栃木パウリーニョが退場、そして直後にタイムアップのホイッスル。試合展開とも相まって、審判団へのブーイングが鳴り響いた。


 蓋を開けてみれば、2試合連続の逆転勝ちで3連勝。今日引き分けの2位湘南と、ついに勝ち点で並ぶことが出来た。サポーター前での勝利の円陣、トラメガの内藤、バンザイリードの宮吉。みんないい顔をしている。リーグ戦も残り6試合。もちろん天皇杯磐田戦にも勝ち、勢いそのままに最後まで突っ走って欲しい。勢いに乗れば止まらないのがサンガなのだから!

 遠征最後は宇都宮駅まで餃子パーティー。我慢しただけあって美味しい!
 もちろん3日後の磐田遠征でも、ウナギはお預けですよ。



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