向回路

Last Modified
20130525

2013/05/19(Sun) J.LEAGUE DIVISION2 第15節 (長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場)
V・ファーレン長崎 0-1(前半0-1) 京都サンガF.C.
<得点>
(京都)オウンゴール

 今季からJ2に昇格したV・ファーレン長崎、第14節を終えて7勝4分2敗、11戦無敗で堂々の3位。前節の栃木SC戦では、後半アディショナルタイムの同点弾で2-2、勝負強さが光る。だが、ここまでは昨年下位グループとの対戦が多かった。今日のサンガ戦からジェフ千葉、東京ヴェルディとJ1経験クラブとの対戦が続く。長崎に強さは本物か…

 2月のJ2日程発表当初、今日の試合日程・会場は未定となっていた。ホームスタジアムである長崎県立総合運動公園陸上競技場は、国体予選で塞がっている。JFL時代に使用していた長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場になるのか、それとも県外開催か?そして3月末にようやく会場発表。予想された通り、かきどまり開催。今年リニューアルオープンしたばかりの県総に行きたかったが、かきどまりに行く機会もそう無いだろう。マイナースタジアムの旅として楽しもう。
 当日早朝、羽田空港からスカイマーク搭乗。スカイマークの羽田空港-長崎空港便は神戸空港経由便となっている。そのまま乗っていられるのか?と思ったが、必ず機外に出ないといけない。だがそれ以上に、離陸・着陸が単純に2倍となることに想像以上の疲労が。安さを取ったので仕方がないかなぁ。
 長崎空港着は10:20。長崎在住の後輩君に迎えに来てもらい、まずは長崎駅方面へ。「長崎市」総合運動公園ということで、市内中心部から近いか?と軽く考えていたが、よくよく調べてみるととんでもない山の上。長崎駅からバスで20分とさほど距離は離れていないものの、市街地そばまで山が迫る長崎市。高低差はかなりある。さて、スタジアムに駐車場はあるものの、さすがにJ開催とあってスタジアム横の駐車場は後援会限定。一般は長崎駅近くの臨時駐車場からシャトルバスの利用が案内されている。空港から40分ほどで臨時駐車場到着。正直そこまで駐車場は埋まっておらず、別にスタジアムに駐めても十分じゃないか?とも思ったが、それは大間違い。スタジアムに停められたとしても、アクセスルートが大渋滞になってしまう。そういう意味ではシャトルバスで正解だろうか。バスの台数も十二分に用意されていたので問題なし。
 シャトルバスはぐんぐん山道を登って行く。天気予報で90%となっていた雨は止んでいたが、高い湿度の中高度を上げていくと当然霧が立ち込めていく。いや、雲と言ってもいいかもしれない。実はかきどまり開催の昨年夏のJFL、霧が原因で試合が延期になった実績がある。ちょっとそれは洒落にならないのだが…
 試合開始1時間前、スタジアム到着。お腹も空いていたので早速スタジアムグルメを物色。新興Jクラブはスタジアムグルメにも力を入れており、ここ長崎も例外ではない。長崎名物といえば、角煮まんじゅうだろう。早速1個購入。あつあつで甘い皮に包まれた分厚い角煮。これはイケる!
 いざスタジアムの中へ。メインスタンドは座席だが、バックスタンドと両ゴール裏は芝生席という、典型的な地方陸上競技場。芝生のゴール裏は傾斜が緩く、試合観戦には不向き。かきどまりもその例に漏れず、実にフラット。幸い霧はピッチレベルでは晴れているものの、数メートル上まで霧が迫っている。すでに照明に灯は点った。


 13:03 KICK OFF。コートチェンジで前半にサポーターに向かって攻める。序盤から積極的にプレスに来る長崎にチャンスを作れずにいたが、17分に得たFK、福村が蹴ったボールがそのままゴールイン!その後オウンゴールに訂正されたが、ファーストチャンスを得点に結びつけたサンガが先制。しかしその後は一方的な長崎のペース。特に金久保がキレキレで、バー直撃のミドルシュートや、オスンフンのファインセーブで事なきを得た場面など、いつ失点してもおかしくない。
 後半に入っても流れは変わらない。セカンドボールを拾おうにも全く拾うことが出来ず、ボールを前に繋ごうにもプレスに合いボールを下げざるを得ず、パスミスで相手スローインになってしまう場面も多々。セットプレーでもことごとくシュートを打たれてしまうが、立ちはだかったのはバヤリッツァ。安定したカバーリングで失点は許さない。次第に霧が濃くなってきた終盤、立て続けに与えてしまったセットプレー、大型ビジョンではJリーグでは珍しく「Chance!タオルを振ろう!!」と煽ってくるが、山瀬までも体を投げ出して守り、GKまで上がってきた最後のCKも守りきって試合終了。長崎の無敗記録11でを止めた勝利は、耐えて耐えて掴んだ勝ち点3だった。

 安堵で迎えたタイムアップの笛。よく勝てた、というのが正直な感想だが、こういう試合でも勝ち点を掴むことが、昇格へ繋がっていくのだろう。今日は流石に勝利の円陣を組む気にならなかったのだろう。一様に厳しい顔をして引き上げていた選手の顔が、決して満足していないことを表している。
 長崎出身の中村祐哉、残念ながら負傷?でメンバー外となってしまったが、ゴール裏にはご家族や背番号30のレプリカを来た関係者多数。最後に全員で中村祐哉のチャントを歌ってエールを送ることができた。「俺達と共に、闘え!」


 帰りの飛行機まで少しだけ時間に余裕があったので、後輩君に諫早市の長崎県立総合運動公園陸上競技場まで連れて行ってもらった。2層式のスタンドに、全席を覆う屋根。堂々の2万人スタジアムだ。うーん、やっぱりここで応援したかった。これも2014年に長崎県で開催される国体に合わせてのリニューアル。やはりまだまだ国体スタジアムは健在か。



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