向回路

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20131207

2013/12/01(Sun) J1昇格プレーオフ 準決勝 (京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場)
京都サンガF.C. 0-0(前半0-0) V・ファーレン長崎


 J2リーグ42試合を終え、20勝10分12敗の勝ち点70。2位神戸に勝ち点差13、4位徳島に勝ち点差3での3位フィニッシュ。未勝利の8月を乗り越えた7連勝、3連敗のシーズン終盤。色んなことがあった今シーズンも、残る2試合。誰もの頭にあるのは、昨年0-4で敗れたプレーオフ準決勝。あの試合の経験が、今日、そして来週の戦いにどう活かされるか…
 対するは6位長崎。リーグ最終節は徳島にホームで敗れての6位。JFL昇格初年度でプレーオフ進出は快挙。今期の対戦成績は、サンガの2勝だが、いずれも苦しみ抜いた試合。特にアウェイかきどまりでの一戦は、耐えて耐えて掴んだ勝ち点3だった。

 今期最後のホーム遠征、往路はすっかりお馴染みになった始発ジェットスター。快晴の成田空港を離陸し、一路西へ。しかし、風速200km/hを超える強い西風の影響で関空着は20分遅延。予定していたラピートに乗れず、スタジアム着は少々遅れて11:30。すでにファンクラブ先行入場は開始の時間帯。まだ紅葉真っ盛りの西京極、フレンズスクエア奥では、Lフラッグに寄せ書きメッセージを集めている。
 12時を過ぎ、選手バスを迎えに五条通側の噴水広場へ。今日はゴール裏だけでなくバックスタンドへも出待ちを広く呼びかけているようで、普段の数倍のサポーター。長崎のバスに遅れること10分、12:15にサンガバス到着。

 なかなかベストメンバーが揃わなかったサンガだが、天皇杯鹿島戦以降欠場していたDF酒井が復帰。さらに水戸戦で剥離骨折の横谷もサポーターを付けて復帰。駒井もベンチ入り。いよいよメンバーも揃いつつある。
 試合前にはゴール前にスカパー!リポーター、和田りつ子氏が登場。トラメガを渡されて選手からのメッセージを伝える。「意識しすぎず、平常心で」。そうだ、いつものサンガを見せていこう!


 14:04 KICK OFF。前半こそシュート数京都3本、長崎2本だが、お互い中盤でボールを奪い合う激しい展開。しかし決してサンガが力を抜いているわけでは無いが、セカンドボールを拾うのはことごとく長崎。サンガのシュートも長崎ディフェンスにブロックされ、決定機を掴むことができない。
 後半に入り、勝つしかない長崎は、より一層攻撃の手を強める。特にCKでセットプレイから何とか得点を、という意思が統一されており、後半だけで9本のCKを与えてしまう。だがそこに立ちはだかったのはGKオ・スンフン。3回はあっただろう長崎の決定機をファインセーブ。長崎高木監督曰く「今日はオ・スンフンを100%褒めるしか無い」という程の活躍で、決して長崎にゴールを許さない。アディショナルタイムに入り、カウンターで抜けだした駒井に対する得点機会阻止で、長崎岩間が退場。ゴール前で得たFK、キッカーは横谷。攻めるか、時間を稼ぐか。出した応えは後者。必死の守りでタイムアップの笛。0-0のスコアレスだが、規定によりリーグ戦上位のサンガが勝者となり、来週の国立決勝に駒を進めることになった。


 何としても失点しない。アドバンテージを守り切る。後半のサンガからはそういった意思がはっきりと感じられた。決してサンガのスタイルで勝ち上がったわけではないが、昨年の苦い経験を踏まえた現実的な戦い方だろう。
 この“勝利”で、ここ数週間サンガを取り巻いていた重圧からはきっと開放されるだろう。元日、天皇杯決勝で涙をのんだ国立の借り、0-4で天を仰いだプレーオフの借り。今こそ、昨年の借りを国立で返す。その相手は、徳島ヴォルティス。


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