向回路

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20140423

2014/04/06(Sun) 明治安田生命J3リーグ 第5節 (ニッパツ三ツ沢球技場)
Y.S.C.C.横浜 0-2(前半0-1) Jリーグ・アンダー22選抜
<得点>
(J-22)加賀美翔、金子翔太

 今年からスタートしたJ3リーグ。JFLから9チーム、J2から降格のガイナーレ鳥取、地域リーグから昇格のグルージャ盛岡に、Jリーグ・アンダー22選抜を加えた全12チームで争われる。Jリーグ・アンダー22選抜、略してJ-22(ジェイ・トゥエンティトゥー)は、五輪世代以下の育成を目的とし、登録されたJ1・J2の若手選手から試合の都度招集され、1日限りの前日練習から試合を経て即解散という、これまで見なかった新しい形のチーム。さらに全試合アウェイという過酷な環境(といっても選手にとっては所属クラブから必ず移動しなければいけないので、ホーム・アウェイにあまり変わりはないが)。
 J3開幕戦のFC琉球戦は、いいところなく0-3で敗れ、連携不足、そもそもの参加の意義を問われる声もあったが、第2節の藤枝MYFC戦で初勝利。第4節を終えて2勝2敗となっている。サンガからは、石田・磐瀬・田村・高橋・杉本の5選手、愛媛にレンタル移籍中の原川が登録されており、毎試合いずれかの選手が招集されており、J2ではかなり選手を送り込んでいる方だ。
 さて、第5節は初めての関東での試合、Y.S.C.C.横浜戦。前日練習は日産スタジアム横のしんよこフットボールパークで行われるとのことで、見学に出かける。9:30〜12:00の練習だが、招集メンバーは当日9:30を過ぎた頃にようやく発表。あまり早く発表し過ぎると、J1・J2の試合に入らないことが明確になることもあるため、なるべく遅らせる必要があるのだろうか。サンガからはGK山田、FW石田が選出された今節。黄色のadidasウェアでの練習は、日本代表の練習を見に来た感も。途中雨も降ってきたが、2時間半の練習は終了。引き上げてきた両選手に、サンガ2014イヤーブックにサインをいただく。石田は囲み取材対応も。「選手同士はホテルなどでコミュニケーションは取れている。前節は初招集でゴールを決めて勝てた。明日も勝ちたい」とのこと。

 翌日、試合会場はニッパツ三ツ沢球技場。気になるのは、所謂ゴール裏がどうなっているのか。これまでの試合では声出しをして応援するサポーターの存在を確認できていない。Jサポが多い関東での試合、どうなるかとスタジアムへ。我らサンガだけでなく、千葉、札幌、磐田、横浜M、名古屋、清水、浦和サポの姿を見るが、特に声を出すような“ゴール裏”の匂いは感じられない。それぞれ、応援するクラブの若手を“我が子”として見守りに来たのだろうか。
 全アウェイのJ-22、1stユニフォームは白×白だが、今日は水色のYS横浜戦。赤×赤の2ndユニフォームで戦う。GKユニはオレンジ。平井みたいだ。

 13:00KICK OFF。山田、石田は共にスタメン出場。序盤はYS横浜のペース、ゴール前で決定機を迎えるが、2連続のシュートはGK山田2度跳ね返して得点ならず。37分、左サイドでフリーの石田にボールが渡り、シュート。GKが弾いたこぼれ球を清水の加賀美が押し込んで先制点。前半は0-1で終える。山田は前半45分でお役御免。
 雨が強くなってきた後半、雷鳴が響く中、70分で試合は一時中断。観客もコンコースへの避難指示がなされる。ここからドタバタ劇が始まった。20分の中断の後、14:45から試合再開のアナウンス、選手がピッチへ戻るが、再び鳴り響く雷鳴に、再開取り消し、再度の避難指示。だがバックスタンドのボールボーイがそれに気づかない。主審の「ボールボーイ!」の声にも気付かず、終いには増えを吹かれようやく気付き、ダッシュで戻ってくる。
 試合続行可否は15:10に発表とのアナウンスが流れ、15:15より70分26秒から再開。ようやく動き出した時計の針だが、今度は主審にアクシデント。中断で足を冷やしてしまったのか、第4の審判員と交代となる。さすがにもうトラブルは…だがまたもや試合中断… ここで気になるのが、仮に中断になった際の試合成立の可否。J-22は試合の都度異なる選手を招集しているため、試合中止・再開となった場合、果たして同じメンバーを招集できるのだろうか。過去の事例では必ずしも同じメンバーでの試合再開にならなかったケースもあることから、全くの別メンバーになるのも致し方なしなのだろうが、YS横浜にとってはたまったもんじゃないだろう。
 15:35、77分42秒から試合再開。終了間際にJ-22清水の金子のゴールで2点目が入り、そのまま試合終了。雷雨の中戦った選手と、スタンドで見守った897人の観客に、拍手…


 3勝2敗でJ3上位争いに顔を出したJ-22。4月は鳥取、町田とJ2経験チームとの対戦が続く。若手エリートの即席チームと、J2昇格を狙う意地がぶつかり合う。その中で、サンガから選出されるであろう5選手の活躍に期待したい。もちろん目的は早期のサンガ公式戦デビュー、そしてリオ五輪へ。


 最後にサンガから選手の2選手について。
 [山田]:前半何度も相手の決定機を好セーブ。特に2連続で跳ね返したのは圧巻。声も良く出ていた。
 [石田]:チームとして左サイドからの攻撃が上手く組み立てられず、ほとんどボールが回って来ず、ロストすることも多く、これからの印象。それでもわずかなチャンスを先制点に繋げたのはさすが。


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