向回路

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20141013

2014/10/12(Sun) 明治安田生命J3リーグ 第28節 (相模原ギオンスタジアム)
SC相模原 1-5(前半0-1) Jリーグ・アンダー22選抜
<得点>
(相模原)トロ
(J-22)木下高彰×2、柳下大樹、白井永地、平岡翼

 第17回アジア競技大会に臨んだU-21日本代表、グループリーグ第2戦でイラクに敗れるも、2勝1敗グループ2位で決勝トーナメント進出。ラウンド16はパキスタンを4-0で下したが、韓国に0-1で敗れて準々決勝敗退。2大会連続優勝とはならなかった。
 また、AFC U-19選手権ミャンマー2014に臨むU-19日本代表にも、J-22を経験した多くの選手が選ばれている。初戦の中国戦を落とし、後がない2戦目のベトナム戦、京都U-18奥川のゴールでリードするも、終了間際に失点。このまま敗退かと思われたアディショナルタイム、J-22戦士、中谷(柏)のゴールで勝ち越し。さらに同じくJ-22戦士、井手口(G大阪)のゴールで突き放して3-1の勝利。薄氷ではあったが、最終戦の韓国戦に予選リーグ突破をかけて戦うこととなった。

 Jリーグ・アンダー22選抜にとっては、先週のAC長野パルセイロ戦が、U-21代表中断明けの試合となったが、J2昇格を争う長野相手に0-5、しかもシュートは僅か1本と完敗だった。ここまで5連敗、8試合勝利未勝利。毎試合選手が入れ替わっていリセットされているとはいえ、負の連鎖を止めることはできるのか?今日の相手、SC相模原にはここまで2戦2勝。相性の良い相手に今日こそ勝利を。

 ここまでJ-22の試合観戦は6試合。普段はサンガゴール裏しか行かないため、当然交友関係もサンガ界隈に限られていたが、J-22をきっかけに他サポとの繋がりも増えてきた。ある意味オールスター的なところがあるのも、J-22観戦の良い所。今日もこれまでに知り合った2人と現地で落ち会う約束をして、スタジアムに向かう。
 小田急相模大野駅から神奈川中央バスで約20分、相模原ギオンスタジアムに到着。開門は試合開始の1時間半前なので、フードコートをぶらぶらしていると、早速“J-22仲間”と合流。それぞれのチームの話、昨日のU-19ベトナム戦の話で盛り上がっていると、J-22選手バスが到着、拍手で迎える。すると、ふらふらっと相模原・高原直泰が現れた。突然の元代表選手の出現に焦るが、お互い写真を撮ってもらう。今日は怪我のためメンバー外の様子。

 アウェイ席は、バックスタンド端の一角。今日で3回目となる相模原でのJ-22観戦だが、どうも来る度にアウェイ席が狭くなっているような… ただ、今日はその狭さが幸いして、一体感のある応援ができたのは良い副産物だった。京都、松本、FC東京、鳥栖、熊本、水戸、鹿島、ガンバ、あと一平くんサポ?など、呉越同舟のJ-22サポで相模原に立ち向かう!あれ?平岡“つばさ”?選手紹介アナウンス、間違えているよ!


 13:00 KICK OFF。試合は早々に大きく動く。18分、DFの裏に抜けだした服部を倒してしまった石井(横浜FC)が一発退場。PKを与えてしまう。だが、曽我部のキックをGK田尻(G大阪)が横っ飛びでセーブ!残る時間を10人で戦うこととなってしまったが、流れをJ-22に呼び込ぶファインセーブだった。すると36分、CKの流れからクロスボールに木下(磐田)が頭で合わせてJ-22先制!1点リードで後半へ折り返す。
 後半開始早々のピンチ。GK田尻が弾いたボールをシュートした三幸をアフター?で倒してしまった佐藤(千葉)に警告とともに、またもやPKが与えられてしまう。今度はトロにきっちり決められて1-1の同点となる。だが気落ちしなかったJ-22。失点の6分後、クロスボールに柳下(松本)が頭から飛び込んで勝ち越し!さらに74分、途中出場の白井(水戸)がペナルティエリア外から豪快なミドルシュートを決めて突き放すと、85分にCKから木下がこの日2点目となるゴールを決めると、アディショナルタイムには途中出場の平岡(FC東京)がドリブルで前線へ持ち込み、クリアボールを自ら決めてダメ押しゴール!10人となってから5得点で連敗を5で止めるとともに、相模原戦は3戦3勝!


 久々の勝利を届けてくれたJ-22。高畠監督や選手コメントでも「プロである以上、持っている力を出しきれ」というフレーズが出てきたように、前節の大敗を受けて(メンバーの入れ替わりはあったにせよ)相当強い気持ちでこの試合に臨んでいただろう。だが、それ以上に“応援の力”もあったのではないだろうか。前半のPKのシーン、田尻コールが飛ぶ中で飛び出したファインセーブ、攻撃チャントから得点へ、さらには残り時間が少ない中出場した平岡翼への「たすく!決めちゃえ!」に見事に答えた平岡。声出し応援の一員として偉そうなことを言うつもりもないが、選手のあと一歩踏み出す力のほんの僅か、1%でも応援が力になっていたとすれば、それはすごく嬉しい。
 今日の試合で良かったのは、ゴールの度にみんながスタンド下段になだれ降りてハイタッチからの選手コール。自クラブの選手への贔屓目はもちろんある中だが、ピッチで戦う選手に差別なく声援を送る空気が確かにあった。オールスター的でみんな笑顔のサポーター席、まさかのJ3ハイライトで抜かれていたという。思うに、J-22の“ゴール裏”がどうなってるのか気になってる人は少なからずいるはず。今日のJ3ハイライトでその一端が日本全国に拡散されたことで、また次の試合につながればいいな、とか…

 試合終了後、普段は相手ベンチに挨拶に行く選手たちだが、今日は真っ先にサポーター席へ。全員でのバンザイの後、FC東京の野澤・平岡でFC東京式に「シャー!シャー!シャー!」前々回の勝ちロコのように、他チームの勝利の儀式ができるのもJ-22の醍醐味。さあ、次はどのチームの選手がヒーローになるのか?



 翌日のU-19選手権では、韓国に2-1で勝利、グループリーグ1位突破という嬉しいニュースも飛び込んできた。どうしてもJ1レギュラーで韓国戦も2ゴールの南野に注目が集まる中、チームでベンチに入る機会もなかなか無い中、J3・Jリーグ・アンダー22選抜で、苦しい戦いを続けていた“3番手”選手達の活躍が何より嬉しい…


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