向回路

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20150412

2015/03/21(Sat) 明治安田生命J2リーグ 第3節 (NACK5スタジアム大宮)
大宮アルディージャ 2-1(前半0-0) 京都サンガF.C.
<得点>
(大宮)カルリーニョス、河本裕之
(京都)大黒将志

 いよいよJリーグ開幕!第3節のアウェイ大宮アルディージャ戦が、関東住まいの自分にとっての開幕戦。既に関東サポーターでの決起集会も行い、この日を迎えるモチベーションはすでに高い。
 2015年サンガは、和田監督のもと山口、金南一を中心としたベテランを補強。だが工藤や横谷、三平、酒井といった中堅がごっそり移籍してしまったので、年齢バランスが少々いびつ。まずはJ2を戦いぬくための戦力、と思っておいた方がいいのだろうか。開幕戦のアウェイ福岡戦では、その山口キャプテンの先制ゴールなど、3-1で勝利。しかし西京極開幕となった磐田戦では、ミス絡みの失点から0-2で敗戦。今日の第3節、連敗は避けたいところ。だがそこに入ってきたバッドニュース、GK清水が全治3ヶ月の負傷による戦線離脱。これでGKは杉本と山田の2人体制。しかも杉本は手術から復帰したばかり、山田も負傷明けで練習試合にもほとんど出れていない状況。これは愛媛から復帰した平井GKコーチの選手登録か?なんて上段も飛び交うくらい、GK事情が大変なことになってしまった。とはいえ大宮戦には現有戦力で臨むしか無い。杉本にはU-23代表復帰に弾みをつける試合にして欲しい。
 そのU-23日本代表は、リオ五輪アジア一次予選を兼ねた、AFCU-23選手権大会に臨んでいる。サンガからは原川が選出。先日行われた壮行試合、ミャンマー代表戦には先発出場だったが、直前に左ふくらはぎに違和感を覚えた大島が出場を回避したことによるもの。3試合が中1日で続くため、かならずチャンスは訪れるだろう。確実にモノにして欲しい。

 自宅から大宮までは電車で1時間ほど。ちょうど1週間前の3月14日のダイヤ改正で上野東京ラインが開通。東海道線と宇都宮線・高崎線・常磐線が一本で結ばれた。わざわざ東京まで出て上野東京ラインで向かう…という手もあったが、家を出るのが遅くなり埼京線で直行したとしても、到着は試合開始40分前。まあダイヤ改正初日に乗りに行ったことだし、またの機会に…
 開業130周年を迎えた大宮駅、ちょうど今日がさいたま市との共同イベントが集中開催される日で、11時からは中川家礼二のトークショーが開催されるなど、捨てがたいイベントだったが、これに気付いたのが前日。リサーチ不足だった… その代わりと行っては何だが、大宮駅周辺の店舗全10箇所を巡る記念レプリカ硬券ラリーに参加。“本物”の記念硬券入場券限定3,000セットはさすがに売り切れていたが、レプリカ硬券は限定数無し。しかも本日のみ配布もあると来たら、これは回らない手はない。幸い指定されたラリーポイントは駅近くの商業施設がほとんど。そごうや鐘塚公園など駅西側の6箇所を回って硬券を回収。残りは試合後に行くことにしよう。氷川神社の参道から、NACK5スタジアムへ向かう。

 NACK5スタジアムでの観戦は、2010年5月以来。それだけサンガがJ1から遠ざかっていた訳だが… 西陽指すアウェイゴール裏は、特に狭いエリアに押し込まれること無く全開放。関東開催初とはいえ、さすがにサンガサポーターにそれを埋めろというのは酷というものか。そんな中、J-22で知り合った清水/長崎サポさんも助太刀で参戦してくれるなど、有り難い話も。初サンガゴール裏にも関わらず、爆心地に連れ込むのは…まあデキる人だし全く問題はなかった。そして西京極で一緒に応援していたサポ仲間の再開もあり、試合への期待はいよいよ高まっていく。
 GKは既報通り今期初出場の杉本。原川不在のボランチには佐々木勇人が入り金南一とコンビを組む。そして左ウイングには今季初スタメンの宮吉。昨年は富山へレンタル移籍を“せざるを得なかった”宮吉、中学時代からずっと見てきているだけあって、どうしても贔屓目に見てしまう。他のサポーターにも同じような人がいるかもしれないが、その過度な期待に応える活躍を見せてくれるはず。
 対する大宮には元サンガ戦士が3人。横谷繁。昨年サンガに完全移籍したが、監督交代の中定位置確保には至らず、今年大宮へ完全移籍。片岡洋介。2010年1年のみの所属、元々大宮出身でサンガではリーグ戦9試合の出場に留まり、翌年には大宮へ復帰した。そして渡邉大剛。高卒ルーキーでサンガに加入したのは2003年。2007年の美濃部体制でレギュラーを掴んで以来、チームの核となっていたが、2011年のJ2降格とともに大宮へ完全移籍。2010年終盤にブログで綴った応援へのコメントもあって、少し残念な形でサンガを離れることになってしまった。今日は横谷がスタメン、大剛、片岡はベンチスタート。


 17:04 KICK OFF。3分、石櫃のCKから競り合った山口が倒されてPKを獲得。開始早々絶好の得点機を迎える。蹴るのは昨年J2得点王の大黒。だがゴール左に蹴ったボールは大宮GK加藤に止められてしまい、先制ならず。前半のシュート数はサンガ5に対して大宮は1。試合の流れを握るが得点を奪えないまま後半へ。
 54分、サンガペナルティエリア内で黄大城が河本を倒してしまい、今度は大宮にPKを与えてしまう。これをカルリーニョスに決められて1展リードを許す。直後サンガベンチが動き、宮吉に変えて山瀬を投入。次第にサンガが決定機を掴むようになり、63分には山瀬が相手のミスを奪ってシュートを放つ。そして67分、山瀬のCKにニアで合わせたのは大黒!ドンピシャのヘッドが決まって同点に追いつく。さらに74分、大黒のドリブル突破から右サイドのダニエルロビーニョへラストパス!だがゴール左へ放ったシュートはGK加藤に弾かれてしまう。しかし、このまま同点で終わるか…という89分にやられてしまった。右サイドから上げられたクロス、GK杉本は後ろに下がるのか前に出るのか、一瞬の迷いを突かれ、河本に決められてしまった。1-2。残された4分のアディショナルタイム、石櫃のロングスローから流れたボールを山口がヘッド!しかしバー直撃。劇的ゴールにはならず。そしてタイムアップの笛。劇的勝利となったのは大宮の方だった。


 「結果が全てだ!」連敗に飛ぶ声。確かに勝てた試合ではあった。あとボール一つ分…あのPK…あのロビーニョ…あの山口のポスト…
 でも久々のサンガ、特に後半の応援は楽しかった。結果が全てではあるけど、今は拍手を送りたい、そんな気持ちだった。これもスタジアムで気の合う仲間と声を枯らして飛び跳ねることができたこと、そしてNACK5という素晴らしい専スタで観れたこと、ここにあるだろう。未だにアユモドキで揉めに揉めている亀岡新スタジアム。そう遠くない未来、京都で最高の観戦環境のもと、サンガに勝利の声を送ることができますように…
 大宮の選手がスタジアムを一周する中、横谷、大剛、片岡が挨拶に来てくれた。拍手、ブーイング、サポーター思い思いのお出迎え。自分はといえば、特に沸き立つ感情もなかった。今はサンガの選手を全力サポートするのみなのだ。

 大宮駅に戻りがてら、残ったレプリカ硬券を粛々と回収…


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