向回路

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20140502

2014/04/29(Tue) 明治安田生命J3リーグ 第9節 (相模原ギオンスタジアム)
SC相模原 0-1(前半0-0) Jリーグ・アンダー22選抜
<得点>
(J-22)平秀斗

J3もはや第9節。Jリーグ・アンダー22選抜は8試合を終えて4勝4敗。第7節はガイナーレ鳥取、第8節はFC町田ゼルビアとJ2経験クラブとの対戦が続き、それぞれ0-1、0-4と無得点で敗れている。さすがに急造チームでは地力の差が出てしまうのか。
 第8節・第9節は中2日で行われるGWの連戦。どのようなメンバー招集になるのか興味深いが、2試合まとめて、5日間の合宿という形での選出となった。町田、相模原と近隣の対戦が続くことも幸いしたのだろう。町田戦は大敗してしまったが、同じメンバーで望む相模原戦、取り返すことができるか。サンガからはGK山田、DF高橋、FW田村の3人が選出。

 試合前日の4/28、平日だが仕事の休みが取れたのでJ-22の練習見学に。会場はノジマフットボールパーク。JR相模線の相武台下駅から真西に歩くこと約15分。畑の中、相模川堤防の横に、人工芝1面のピッチがある。普段はプレナスチャレンジリーグ所属、ノジマステラ神奈川の練習場&試合会場としても使用されている施設だ。見学者はさすがに平日、10人もいない。5vs5から、スタッフも加えた9vs9でのミニゲームなど。怪我で1名離脱しており、ミニゲームをやるのにも一苦労だろう。面白かったのは、DFの高橋が、一時的にビブスを交換して相手チームのFWに入っていたこと。おそらく同じ位置でチームを入れ替える都合上だとは思うが、前線でボールを追いかける高橋というのも新鮮。スローインから前線にボールを送る細かい動きなど、より連携面を意識した練習がされていたのが興味深い。同じメンバーで続けて練習できる強みだろう。


 翌4/29、相模原ギオンスタジアムへ向かう。小田急相模大野駅から神奈川中央交通バスへ。今日の試合は小中学生の無料招待日のようで、地元サッカーチームが集団でバスに乗車しており、始発からバスはギュウギュウ詰め。終点の女子美術大学からギオンスタジアムへは徒歩5分ほど。JR相模線原当麻駅から徒歩で向かうルートもあるが、徒歩20分という距離で、町田程ではないが山道を歩くことになる。スタジアム外にはSC相模原のビッグフラッグが掲示されており、どことなく欧州スタジアムの印象も。特に変わりのない陸上競技場だが、少しの工夫でサッカースタジアムになるいい例だ。スタジアムフードもJ3にしてはかなりの充実。特にカレー&ナンは500円という安さでこの美味しさ!うーん、どこかのスタジアムも見習って欲しい…
 当日はJ3が13時開始、その後平塚でJ2湘南戦が19時開始と、サンガサポとしては非常にハシゴがし易い日程。J-22にサンガから3選手が選出されていることもあり、多くのサンガサポが相模原に集まっていることが予想された。フードコーナーを歩いている時から見知った顔に次々とすれ違い、これは、とバックスタンドアウェイ寄りにはいると、なかなかの紫率。
 YS横浜戦では、J-22の客層も“バックスタンド的”印象があり、とても声出しをする雰囲気ではなかった。だが今日は平塚に向かう前のサンガサポが多く、特にゴール裏のコアサポも少ないが集まっている。どうやら声出し応援をするようだ。集まったのは京都サポを中心に、清水、新潟、大宮、札幌サポ。当日招集の急造応援団でJ-22の後押しだ!

 13:00 KICK OFF。FW高原が加わり、ここ4試合で3勝1分と好調の相模原。入場者も4,079人と相模原今期一番の大入り。開始から相模原の攻撃が続くが、J-22もDFが体を張ってゴールを許さない。J-22のキャプテンマーク、高橋は高原とのマッチアップになったが、空中戦の制空権は取れており、当たり負けはしない。前節1失点目に繋がるミスをした高橋だが、今日はその不安を感じさせない。だがアディショナルタイム、左サイドでボールをつながれ、中央で待ち構えていたのはフリーの高原。ダイレクトで放ったシュートはゴール左に逸れる。前半一番の歓声の中、スコアレス前半終了。前半の急造サポーター、太鼓も準備出来ていなかったので、散発的なJ-22コールと選手コールのみ。
 後半に入るにあたり、なんと相模原サポから太鼓を借りることが出来たとのこと!これで応援にも力が入る。日本代表お馴染み、エンターテイナーやアイーダをベースに応援が進む。その声に押されたのか、59分、ロングボールの跳ね返りを田村が拾ってシュート。これはDFにブロックされてゴール上に逸れる。ホームの相模原、攻勢に出るがクロスバー直撃、ゴール僅か左とシュートがことごとく嫌われてチャンスを作るも得点に至らない。そして迎えた81分、ゴール前こぼれ球を鳥栖所属FW平がボレーシュート!これがゴールに突き刺さってJ-22先制!終盤の相模原の猛攻も、GK山田が体を張って得点を許さず、試合終了。少ないチャンスを守り切ったJ-22が3試合ぶりの勝利を手にした。

 試合を終え、バックスタンドのサポーター席に挨拶にやって来る選手たち。えーと、勝利の喜びはどのチャントで?どんなメッセージを伝える?いや、「勝ちロコやろう!」ここは4人が選出されている清水風に、肩を組んで勝利のラインダンスを!途中田村が前に飛び出してきて煽りのダンスで大暴れ!最後は選手全員のコールで今日の声出しを締めくくる。急造応援団だったが、予想以上の盛り上がりで試合を終えることが出来た。勝ちロコに協力してくれた選手たち、普段は敵同士だが、まさに肩を組んで同じ方向を向いて応援が出来たサポーター、楽しい時間を全員に感謝したい。


 先制点のシーン、ゴール自体はDFが跳ね返したボールをボレーで叩き込んだものだったが、そこに至るまでの過程に注目したい。中盤のロングボールから左サイドへとつながり、一人、二人と連動したミドルシュートから先制点に繋がっている。前半こそ、右サイドにフリーの田村がいるのに、中央でシュートに走ってしまうなど、結果を出したいがための我が我がのシーンが目立ったが、得点がこのような連携から生まれたのは非常に嬉しい。
 次節はJ2昇格を目指す長野パルセイロとの試合。鳥取、町田と連敗しているJ-22、次に向かえる強敵、長野にどこまで通用するのだろうか。


 J-22選手バスを見送り、平塚へ向かおう。相手は首位、J2記録開幕9連勝中の湘南ベルマーレだ。
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